今回は少し重たい話を書こうと思います。

私がデイサービスの管理者として働き始めた、最初の頃の話です。

今となっては笑える話ですが、当時は本当にきつい時期でした。

初出勤の日、全員が白い目だった

初めてデイサービスに出勤した日。

スタッフの反応は、正直言って衝撃でした。

全員が白い目で見てくるんです。

まだ何もしていないのに。
ほとんどが初対面のスタッフです。
それなのに、明らかに警戒されていました。

今思えば理由ははっきりしています。

前の管理者と社長は仲が悪く、スタッフは前管理者側だった。
そこへ、社長が連れてきた新しい管理者が来た。

当然、警戒されます。

社長がいなくなった瞬間に態度が変わった

その中でも印象的だったのは、機能訓練士の50代の男性です。

社長がいる時は、

「よろしくお願いします」

とペコペコしています。

しかし社長が帰った瞬間に、こう言いました。

「しっかりやってくださいね。困りますよ。管理者ってデイサービスの顔なんですから。」

まだ何もしていません。
初日です。

正直、「なんだこれ…」と思いました。

スタッフが教えてくれたのは勤務希望だけだった

さらに驚いたのは、利用者情報です。

スタッフが教えてきたのは、

「私、妊活してるのでシフトあまり入れません」

など、自分の事情ばかりでした。

肝心の

  • 利用者情報
  • 送迎場所
  • 住所

などは、ほとんど教えてもらえませんでした。

送迎先も、「1回覚えたら覚えてください」という感じでした。

利用者は約40名。
しかも私は和歌山市出身ではありません。

土地勘がない状態です。

結局どうしたかというと、Googleマップで全部覚えました。

ナビを動かしながら送迎をしていました。

利用者からも直接言われた

さらにきつかったのは、利用者さんの言葉です。

スタッフと利用者が話しているとき、こちらを見ながら、

「前の管理者の方がよかった」

と言われました。

中には、

「あなたのこと嫌いです」

と面と向かって言われたこともあります。

利用者さんは遠慮しません。
思ったことをそのまま言います。

利用者さん本人の言葉でも、その背景にスタッフの空気が混ざっている時はあります。

最初は本当に悲しかった

正直、最初はかなりショックでした。

「なんでこんな状況なんだろう」

と思いました。

でも社長には言いませんでした。

社長がスタッフに注意したら、さらに

スタッフ vs 新管理者

の構図が強くなると思ったからです。

私が最初に決めたこと

そこで決めたことがあります。

まずは、業務を覚えること
そして、利用者さんから信頼を得ること

それが先だと思いました。

感情でやり返すより、まず仕事で立つ。

それが最初の方針でした。

私が取った戦略は「新しいスタッフを入れること」だった

その後、私が取った戦略は、新しいスタッフを入れることでした。

ただ、最初は失敗しました。

新しく入ったスタッフが、旧スタッフの価値観に染まって、私を攻撃してきたこともありました。

「なんでやねん」

と思いました。

それでも、新しいスタッフを入れ続けました。

すると、

旧スタッフ VS 新スタッフ+管理者

という構図になり、少しずつ味方ができました。

文化を変えるには、採用と時間が必要でした。

私が戦っていたのは、人ではなく価値観だった

よく言われます。

「スタッフと戦っていたんですね」

でも、私は違うと思っています。

私が戦っていたのは、人ではなく価値観です。

旧管理体制の価値観では、稼働率を上げることはできませんでした。

だから、その価値観を徹底的に壊しました。

今振り返って思うこと

旧スタッフの人たちも、自分の居場所を守りたかったのだと思います。

それは自然なことです。

ただ、デイサービスを運営する以上、稼働率を上げる責任があります。

その価値観だけは、譲ることができませんでした。

管理者の仕事は、全員に好かれることではなく、現場が続く方向へ価値観を寄せることです。

まとめ|最初にぶつかるのは「人」より「古い価値観」かもしれない

デイサービス管理者になった初日、全員に白い目で見られた。
これはかなりきつい経験でした。

でも今振り返ると、あの時ぶつかっていたのは、単なる人間関係だけではありません。

前の管理体制の価値観でした。

勘違いしやすいのは、管理者の問題を相性や好き嫌いだけで見てしまうことです。

一番危ない見落としは、文化の問題を個人攻撃の問題だけで処理してしまうことです。

現場を変えるには、

  • 業務を覚える
  • 利用者から信頼を得る
  • 採用で文化を変える

この流れが必要でした。

管理者という仕事は、きれいな話ばかりではありません。
でも、現場は変えられます。

私は今でも思っています。

人と戦うのではなく、価値観と戦う。
それが管理者の仕事だと思います。


次に読むべき記事
第14話:職員LINE構造
→ 現場の空気がどう歪むのかを、もっと構造で見たい方へ。

別角度で読む記事
第25話:「忙しくなるなら利用者はいりません」と言われた日
→ 職員の価値観が経営とぶつかる瞬間を、別の角度から見るならこちらです。

ハブ記事
リハビリ特化型デイサービス管理者の仕事ロードマップ
→ 管理者の仕事全体をまとめて追いたい方はこちら。

ABOUT ME
リハビリデイ管理者
リハビリ特化型デイサービスの現役管理者。 現場運営・稼働率改善・スタッフ管理など、実際のデイサービス経営のリアルを発信しています。 これまで複数のデイサービス事業所で勤務し、稼働率が低迷していた事業所の改善に携わる。 担当した事業所では、稼働率を58.5%から79.8%まで改善。 ケアマネジャーとの関係づくり、紹介数を増やす営業方法、現場オペレーション改善など、 現場経験をもとにした実践的なノウハウをまとめています。 「現場で本当に使えるデイサービス経営」をテーマに、 管理者・生活相談員・デイサービス経営者向けに情報を発信しています。